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2010/10/12

映画「おにいちゃんのハナビ」感想

「おにいちゃんのハナビ」見てきました。ベタに作ってある素直な映画なのですが泣けて泣けて仕方ありませんでした。ストーリーだけみると難病物のお涙頂戴展開・王道ストーリーなのに、主演の高良健吾・谷村美月の演技が自然で、その二人のやりとりを丹念に積み重ねていくので全く嫌らしさがありません。また他の花火を上げる住民達の想いが効果的に挟まれ、お兄ちゃんの想いとともにラストの花火に集束するラストはカタルシスがあり、とても爽やかな映画でした。よく「泣ける映画」と言うと、泣いてストレス発散させるためだけの不幸を羅列した薄っぺらい話が多いのですが、この映画は兄弟の交流を通じて兄の成長=人間をちゃんと描き、さらに脇役の町の人々の人生もさらりと見せているので、厚みのある話になっています。

ストーリーは「片貝まつりで花火が打ち上げられる9月9日、半年の入院生活を終え自宅に戻った華は、兄の太郎が引きこもりになってるのを知る。華は昔の兄を取り戻そうと強引に兄を外に連れ出そうとする。強引にアルバイトを見つけ、次は片貝まつりの成人会に兄を入れようとする。次第に太郎も妹の健気な後押しに勇気づけられて、少しずつ心を開き始める。だが華の白血病が再発し…。」というものです。

毎年世界一の花火が打ち上げられる新潟県片貝を舞台にした実話の映画化ですが、設定は多少変えられています。元になったドキュメンタリーも動画サイトにUPされていますので是非ご覧下さい。(この7分55秒からその続き)映画の予告でストーリーがほとんど察しがつくので、映画より先にドキュメンタリーみてもネタバレにはならないと思います。

片貝の花火は、企業がスポンサーになって打ち上げる花火ではありません。町民が子どもの誕生や成人、還暦などを祝して神社に奉納する形で打ち上げる花火です。
だから一発一発に住民の思いが詰まっていて、それぞれにドラマがある花火なのです。映画のなかでも誕生・新築・長寿のお祝い・そして追悼の花火が上がります。そこをさらりと観光ガイドのセリフで観客に説明してくれてとても分かりやすいです。
しかも中学生の女の子達のはしゃぎっぷりから、地元民にとっては厳粛なだけじゃなくとても楽しい花火であることも伝わってきます。
中学3年の途中で病弱な華のために東京から一家で引っ越してきた太郎は新潟市の高校に行ったため、5年経っても友人もおらず「よそ者」のままです。まじめで内省的な太郎は自分の弱点や欠点を過大に考え劣等感を抱きやすいのですが、妹の華は病に侵されつつも外向的で前向きです。
このキャラクターを高良健吾、谷村美月がきっちり演じていて、説得力がありました。特に高良健吾の引きこもりパートがとっても自然でした。ボソボソした単語だけの話し方、曲がった背中にいつもうつむいたままの姿勢。こんな引きこもりって本当にいそうですよね!
妹に強引に連れ出されても、急に引きこもりが治って(?)スーパーマンになれるわけもなく、情けない行動しちゃったり、また引きこもろうとする太郎。そんな兄を見守り励ましつつも「お兄ちゃん寒いよ!」なんて軽口が言える妹役・谷村美月も本当におにいちゃん大好きなんだというのが伝わってきます。美しい田園風景を背景に、妹がきっかけとなって外界と交流をはじめるを様子を高良健吾が細かな演技でしっかり見せてくれます。二人ともとてもいい演技で、これからも活躍しそうですね。どんな作品に出てくるのか楽しみです。

王道ストーリの脚本ですが、伏線となるクリスマスプレゼントの使い方なども巧くて、良くできた脚本ですね。「ガチ☆ボーイ」も書いてる西田征史には、いっつも号泣させられてしまいます。
難をいえば、あまりに王道ストーリー過ぎる点。両親や成人会・先生の態度が類型的すぎです。元になったドキュメンタリーの両親の行動の方が、当たり前ですが現実的で、仲間の言葉にはじ~んとしてしまいました。

生きていると色んな出来事がありますが、節目節目の喜怒哀楽を花火で表現し、気持ちの区切りをつける片貝花火の美しさをたっぷり見せてくれた、爽やかで愛らしい映画でした。こんな良い作品なのに劇場はガラガラ、上演館も上映回数も少ないのがもったいないです。近所でやってたら是非おでかけ下さい。DVDで見るよりスクリーンの方が花火の美しさも堪能できて良いと思います。
但し、一人で行かないと泣き顔を見られて恥ずかしい思いをします。絶対に一人で行くのをおすすめします。



監督:国本雅広
脚本:西田征史
出演:高良健吾、谷村美月、宮崎美子、大杉漣、早織、尾上寛之、岡本玲、佐藤隆太、佐々木蔵之介、塩見三省
公式HP:http://hanabi-ani.jp/
映画の感想 | Comments(2) | Trackback(1)
Comment
是非お勧めです!
この映画は感動ものです。米国出張の際に機内でたまたま見ましたが、CAに泣き顔を見られないょうにするのに苦労しました。
帰国後、多くのひとたちに薦めていますが自分自身も劇場でもう一度観たいです。
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