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2010/02/27

原作本「インビクタス~負けざる者たち 」感想

イーストウッド監督の最新作「インビクタス~負けざる者たち」の原作本読みました。
南アフリカ共和国という国を知るのに良い入門書であると共に、人の上に立つ人間の人心掌握術についても知る事ができ、映画を先に見て展開は知っていたにも関わらず、ラスト優勝カップを渡す場面では胸が熱くなりました。


4140814063インビクタス~負けざる者たち (単行本(ソフトカバー))
1995年、ラグビーワールドカップ。南アフリカチーム、奇跡の優勝の陰には、ネルソン・マンデラがいた。彼の真の目的は…。マンデラの全面的な協力を得たジャーナリストによるノンフィクションの傑作。
内容(「BOOK」データベースより)
ジョン カーリン (著), 八坂 ありさ (翻訳)



本書はスポーツ感動物というより、マンデラの伝記的な作品で、優勝カップを受け取った主将の言葉「いえ、大統領。あなたに、あなたがこの国にしてくださったことに、心から感謝します」という、ネルソン・マンデラが南アフリカにもたらした民族的な和解を書いたノンフィクションです。
300ページほどのうち、前200ページはマンデラが獄中に繋がれながらも和平をもたらす政治活動をし、釈放、選挙をへて大統領になるまでに割き、アパルトヘイトの国がいかに人道的かつあざやかに圧政から民主主義の国に変わったかが書かれています。

しかし民主的な国家となっても、2つの国旗、11の公用語、9つの民族、アフリカーナと呼ばれる白人もオランダ系・イギリス系・ユダヤ系などに分かれ貧富の差があり、混沌とした状況にかわりありません。
民主的な国家という器は整っても、黒人と白人の精神的な溝は埋まらずバラバラであった南アフリカを「ひとつのチーム、ひとつの国」という真の和解に向けるマンデラの政策が数々の試練を越え、試合場の「ネルソン、ネルソン」という観客のコールになるところはとても感動的でした。

ただ、中盤の刑務所を出て主将のピナールとの会談までは、登場人物も多く、しかも唐突に名前が出てその後に人物説明されるので、「あれ?この人前にも出たっけ?」と少々混乱してしまいました。
しかしそれらの様々な立場の人々が決勝戦をどこでどんな心境で見ていたのかというラストで、憎しみと争いの歴史を越えて国民がひとつになった熱気が伝わり、その時代その場にいたような高揚感・一体感を覚えました。

「応援してくれたのは(スタジアムの)62,000人のファンではありません。4,300万人の南アフリカ国民です」という主将ピナールの言葉にも、前半の記述でアパルトヘイトでどんな差別や抑圧が行われてたか・当時の南アフリカの状況を分かってるだけに、胸にぐっとくるものがあります。

現実の南アフリカ共和国は人種間の格差も残り、貧困・治安の問題など、「虹色の国」にはまだなってないませんが、読後はアパルトヘイトの国・恐ろしい抑圧が行われていた国というイメージから、復讐心を満たす選択をせず、圧政者を許した人々が作る明るい未来が開けている国という印象に変わりました。
オリンピックもそうですが、国際試合があるスポーツは全て政治利用される宿命だと思います。スポーツを政治に利用するなと言いますが、こういう良い利用例もあるんですね。

映画ではクローズアップされていた獄中でマンデラが心の支えとしていた詩「インビクタス」にはについては記述が無く、原題の"PLAYING THE ENEMY"から映画題の「インビクタス」に書名を変えたのが無理矢理っぽいのはご愛敬でした。


おススメ度:★★★☆☆

インビクタス~負けざる者たち (単行本(ソフトカバー))
ジョン カーリン (著), 八坂 ありさ (翻訳)
単行本(ソフトカバー): 336ページ
出版社: 日本放送出版協会 (2009/12/21)
ISBN-10: 4140814063
ISBN-13: 978-4140814062
発売日: 2009/12/21
商品の寸法: 18.8 x 13.2 x 2.6 cm
定価:2,100円

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Comment
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No title
こんばんは~。

「セブン」の、コメンタリーで、ブラッド・ピットが、
「『ディープ・インパクト』のモーガン(大統領)、彼になら、投票する」と、
いっていたのを、思いだしました。

モーガン・フリーマン、だいすきです。
ぎゅうっと、ハグされたいい~~~。
Re: 連絡事項
管理者のみ表示なので引用はしませんがトラックバック・リンクはご自由にして頂いてかまいませんよ~。
他は直接お返事しますね。
最近バタバタしてblog放置気味です。
コメント返事が遅れてすみません。
>ふぉうさぎ さん
分かります!私も投票しちゃうと思います。
この映画のフリーマンは信頼できる政治家そのものです。

でも最近のゴシップ聞くとちょっと引きますが…。(本当のところは分かりませんけどね)

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