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2010/01/09

映画「海角七号 - 君想う、国境の南 -」感想

「海角七号 - 君想う、国境の南 -」見てきました。脚本の粗や前半の冗長さを差し引いてもラストの爽やかさが素晴らしく、観た後すっきりした気持ちで帰れます。
台湾から日本への恋文のような映画で、私たち日本人はどう返信するか考えさせられました。

ストーリーは「舞台は台湾最南端の街恒春。ミュージシャンになる夢に破れ、台北から故郷の恒春に戻って来た阿嘉(范逸臣)は地元で郵便配達の仕事を始める。「海角七号」という今は存在しない住所に宛てた日本の郵便物を見つける。中には、終戦直後に台湾を離れた日本人教師が台湾の恋人に宛てて書いた7通のラブレターが入っていた。
そんな中、恒春で開催される日本人歌手、中孝介のコンサートの前座バンドを地元の住民たちで結成する話が持ち上がり、 別の仕事で恒春に滞在していた日本人モデルの友子(田中千絵)が無理やりバンドの取りまとめ役をする羽目になる。そして阿嘉を含めた全く何の共通点のない6人のバンドが結成され、練習がスタートする。」というものです。

cape-no7.jpg


バンドの結成から公演までを複数の人間を丹念に描きながら進むストーリーは、かなり冗長で退屈でしたが、人間模様が把握できて各ピースが嵌ってくる宴会以降ぐんと面白くなってきます。
阿嘉と議長の関係も普通の親子じゃないというのが分かるのもかなり後半で、「あ、だからこんなに遠慮がある関係なんだ~」と納得いきます。警官息子の派手なチョーカーの意味など、沢山の伏線が全部ラストで綺麗に回収されるので、ラストはすっきり爽やかな気持ちになれます。
正直手紙の内容はそれほど感動的な内容とも思えませんし、教え子の中学生と駆け落ちしようとするロリ教師は倫理的に問題あるし、日本語のナレーションは下手ですが、逆に前半が退屈な分ラストが光っています。多分登場人物の背景が分かって再度見たら前半も面白く感じられるでしょう。
またTVニュースでたまに台湾議会で暴力騒動など見ますが、あんな感じで議長が威張ってるのも笑ってしまいました。明るくておおらか、ちょっと手が早かったりと台湾の普通の人が描かれていてるのも面白いですね。

ナレーションで読まれる60年前の手紙は日本語で書かれており、阿嘉は開封した手紙に何が書かれていたか分かりません。でも戦前の台湾人「小島友子」は日本語でも読めたし、同世代の茂じいさんがバイクを走らせながら歌うシューベルトの「野ばら」も日本語歌詞です。
日本が台湾を占領していた歴史、一つの中国として扱われている現状など、現実の社会背景を考えると、「捨てたのではなく、泣く泣く手放したのだ。」「君は南国の眩しい太陽の下で育った学生。僕は雪の舞う北から海を渡ってきた教師。僕らはこんなにも違うのに、何故こうも惹かれあうのか?」という手紙の文章に台湾と日本の関係について色々考えさせられます。

正直、日本の占領は悪(まぁ独立した民族を他の民族が支配するのは悪に違いない)、中国は一つという日本の外交姿勢とこの映画の中の台湾の日本への感情とは温度差があります。こんなに好印象もたれてるのが意外というか、最近の日本は台湾に対して冷たいのに申し訳ない気持ちになってしまいます。
近年日本の流行文化が台湾などで人気とは聞いていますが、近隣諸国には政治的に事あるごとに謝罪と賠償を求められるのに慣れているので、こういうストレートな好意に照れてしまいますよね。

歌手としても人気のある主演の阿嘉(范逸臣)も良かったですが、茂じいさんやマラサンなど脇役が味があります。成就する恋も、報われない思慕も、連れ合いを亡くして寄り添う大人の二人も、別れた妻を恋う涙も、沢山の想いがラストの「野ばら」の合唱に収斂していきます。
色々粗もあり2時間10分と長いのも難点ですが、思いがけない人から貰ったラブレターみたいに愛すべき映画です。



B001JBHO94海角七号- 君想う、国境の南 -
原題:海角七號
監督・脚本:ウェイ・ダーション
製作:ウェイ・ダーション、ホァン・ジーミン、リン・ティエングイ、ルー・ジュンイー、フー・ジョングァン、ジャン・チャンディー
撮影:チン・ディンチャン
音楽:リュ・ションフェイ、ルオ・ジーイー
編集:ライ・ホイジュエン、ニウナイ
上映時間:2時間10分
出演:ファン・イーチェン、田中千絵、中孝介、シノ・リン、レイチェル・リャン
HP: http://www.kaikaku7.jp/


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映画の感想 | Comments(4) | Trackback(1)
Comment
No title
今頃なんですが、
近所の映画館で上映しているのを発見して、
観て参りました。

なんとも複雑な気分になりましたが、
とっても感動しましたです。
>ばるたん(V)o¥o(V) さん
そう、そう!とてもロマンチックな映画なんだけど、色々考えさせられるというか、複雑な気分になっちゃうんですよね。
でも見た後、何とも言えないすっきりした気持ちになれて良い映画ですよね~。
通りすがりました
実はアジアの多くの国は親日的ですが、
日本ではあまり知られてないですね。
反日教育をしているのは中国、韓国、華僑の居住地域の国々だけで、
ほかのアジアの国々は親日的に歴史授業を教えていたりします。

映画にも描かれているように、
日本人も台湾人もお互いに慕いあっていたから、手を振りあいながら日本人引き揚げを見送ったんですよね。

独立宣言に日本対する感謝を述べている国もあるくらいです。
>nさん
そうなんですか~、歴史も色々な見方があるんですね。

台湾の映画ももっともっと見たいなぁと思わせる素敵な映画でした。

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