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2009/08/27

映画「南極料理人」感想

南極料理人
「南極料理人」見て来ました。
大きな事件はおきませんが、エピソードの積み重ねで、最後には8人が家族のような関係になっていく様子が描かれ非常に面白かったです。ともかく、醤油ラーメンが無性に食べたくなる映画でした。(←褒め言葉です。)

面白南極料理人 (新潮文庫)面白南極料理人 (新潮文庫)
(2004/09)
西村 淳
ストーリーは「平均気温マイナス57℃ 日本との距離14,000km、生物はおろか、ウィルスさえ生存できない厳寒の南極ドームふじ基地に、8人の男たちが観測隊員としてやってくる。西村の仕事は、隊員のために毎日料理を作ること。」という南極ドームふじ基地での450日程の生活を、実際に越冬隊に参加した料理人が書いたエッセイ「面白南極料理人」を元に映画化した作品です。


ドームふじ基地は昭和基地からは約1000km離れ、雪上車で移動するのに約30日かかる場所。この基地の目的はドームふじ氷床掘削で、氷に閉じこめられた数10万年間の太古の地球環境を掘り出すプロジェクトです。
観測隊員と基地生活を維持する仕事(コックさん、医師、車両担当、通信担当)の設営部門の隊員が、「ここでしか出来ない仕事」をするために家族と離れ「究極の単身赴任」をしているのです。

本作ではその南極という非日常空間や凄い仕事は描かず、ひたすら基地での日常的な食事と生活を追いかけ、ユーモラスなセリフと演出で個性的な隊員のキャラを生き生きと描いています。

「死んじゃうよ」
「西村くん、俺たちもう、エビフライだから」
「西村くん、…楽しい」
「西村くん、眠れないよ」

映画館全体で皆声を出して笑う場面が何度もありました。最近はコメディでも大きな声で笑うと怒られそうな雰囲気がありますが、とてもなごやかな感じで劇場は笑いに包まれていました。
台詞に笑いながらも、離れている家族の事、会えない恋人の事、遊びに行ったり息抜きできる場所のない閉塞感、協調性が保てなくなる人など色々な状況や気持ちが分かりしんみりとさせられました。

ともかく脚本が巧く、妻の胃にもたれる唐揚げや本さんの誕生日の電話エピソードなど、そう繋げたかと思わずニヤリとしました。
南極料理人

家族と離れた寂しさ、基地に閉じ込められている息苦しさを吹き飛ばすためにも「おいしいもの食べると元気がでるでしょ」という台詞通り、ともかくおいしい食事を三食作り続ける西村。
おにぎり、豚汁、テリーヌ、魚の照り焼き、海老フライ、ローストビーフ、などなど、「これ今度作って絶対食べる!」って気持ちになってしまうくらい美味しそうな料理も良かったです。

隊員の皆が「おいしい」と感想を言わないのが、最初不満だったのですが、これだけがっついて食べてくれたら作る方も満足だろうな、西村も本当に嬉しそうにニコニコしてるな~と、隊員達の食べる演技にも感心しました。

また、きたろうの「眠れないよ」シーンの表情のアップも切羽詰まった感情が伝わってきて、本当に巧い俳優さんだったんだな~というのを改めて感じました。

最後には、西村君(堺)がお母さん、本さん(生瀬)がお父さん、隊長(きたろう)が爺ちゃん、そのほか兄弟と兄やん(高良)が末っ子、という家族のようになってるのも、ほのぼのしました。

南極版カモメ食堂とも言われていますが、最後の西村のシーンからもわかるように、本作は「家族の物語」でもあります。普通ではあり得ない極地での仕事や家庭、職場での人間関係などを、笑わせながらも楽しく見せてしまう監督の力量はとてもデビュー作とは思えません。(検索したら商業映画は初めてだけど、他にも作品がありました。失礼しました。)

映画にも懐石料理やフルコース、ファーストフードがあるとすれば、この作品は豚汁とおにぎりとお漬け物のような作品です。おにぎりと豚汁が画面に映れば、その味や香りが浮かびますし、それが呼び起こす郷愁が分ります。日本人なら共通認識として分かる部分が巧くストーリーに活かされています。大作でも感動作でもありませんが、食べ飽きず、たまに無性に食べたくなる邦画の良さがつまってます。
良い素材(脚本、キャスト、音楽、料理)を監督のいい塩加減が、ほのぼのとした映画に仕上げています。

原作エッセイも今度是非読んでみたいと思います。

脚本・監督:沖田修一
原作:西村淳 「面白南極料理人 (新潮文庫)
音楽:阿部義晴
主題歌:ユニコーン 「南極料理人 サウンドトラック
出演:堺雅人、生瀬勝久、きたろう、高良健吾、豊原功補、古舘寛治、黒田大輔、小浜正寛、西田尚美、小出早織、宇梶剛士、嶋田久作
上映時間:125分
公式サイト:nankyoku-ryouri.com

おまけ
ドームふじ基地動画
http://polaris.nipr.ac.jp/~academy/science/kansoku/operation02-2.html

どんな人が観測隊員になれるの
http://polaris.nipr.ac.jp/~academy/science/kansoku/kansoku01.html
国立極地研究所の職員になって、南極のプロになると必ず行けるそうです。

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映画の感想 | Comments(3) | Trackback(1)
Comment
面白そうです
邦画は、期待を裏切られることが多いので、
この作品も、あまり期待していなかったのですが、
紹介文を読むと、なんだかとっても面白そうですね。
観にいこうかしら。
本は以前から、気になっていたんですよ。

中学だか高校だったかの、教頭先生が、
急病で休んだ先生の代わりにやってきて、
いろいろ面白い雑談を、してくれたのですが、
息子さんが自衛隊から、南極越冬隊に参加されたそうです。
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>ふぉうさぎ さん
邦画は当たり外れが大きいので、私も基本的にDVDで鑑賞するのですが、この作品はあたりだと思います。ともかく料理が美味しそうなのが良かったです。

本もちらりと立ち読みしましたが、材料や器具がないのを、知恵とおおざっぱさで乗り切ってるのが獲っても面白そうでした。

教頭先生の息子さんが越冬隊というのは凄いですね!越冬隊の方のblogを読んでいますが、やはりご飯が美味しそうですよ~。たまにオーロラの写真もあったりします。
http://blogs.yahoo.co.jp/hitogatabuttai

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南極観測隊に料理人として参加してドームふじ基地で越冬した西村淳の エッセー「面白南極料理人」を映画化。 家族や恋人と離れ、ペンギンもアザラシもウイルスさえもいない過酷な環境の 下で共同生活を営む8人の男たちの人間模様を描く。 主演は堺雅人で共演に生瀬勝久、..

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