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2009/04/09

映画「ある公爵夫人の生涯」感想

映画「ある公爵夫人の生涯」見てきました。

イギリスの元王太子妃ダイアナの生家としても知られるスペンサー家に生まれ、17歳でデヴォンジャー公爵夫人となった実在の女性、ジョージアナの生涯を描いた映画です。
さすがにBBCが作っただけの事はあり、セットやインテリア、小物や衣装は完璧です。これだけのロケ先がまだイギリスには残っているのが凄いですね。衣装は2008年のアカデミー賞最優秀衣装デザイン賞を受賞していて、見応えがありました。(衣装・髪型・当時のファッションについて公式HPに解説が載っています。)

でもストーリーの方は時代の空気が伝わって来ないし登場人物達の気持ちに感情移入出来ず物足りなかったです。

私が当時のイギリス風俗についてあまり知らないので、夫やジョージアナの不倫が当時の社会ではどのくらいスキャンダラスだったのかさっぱり分りませんでした。
もしとってもスキャンダラスなら妻の告白は浅はかすぎるし、スキャンダルじゃないなら噂になってるぞと慌てて家族が来るのも変だし、どっちなんでしょうか?また最後の字幕で説明される後日談も、当時のイギリスでも有名で誰でも知ってる話だったのか、最近明らかになった話なのか分りませんでした。その辺をきちんと作中で描いて欲しかったです。
恋に落ちる過程も手紙を読んだあとの行動も唐突で、もう少し気持ちの変化を丁寧に描いてあれば感情移入できるのにと残念でした。


Thomas_Gainsborough_Lady_Georgiana_Cavendish-01.jpg ジョージアナは美しい社交界の花形で、大勢の文壇や政界の名士が集まる大規模なサロンの中心でした。また女性参政権が認められる1世紀以上も前に、政治活動に身を投じていたり、男に混じってギャンブルしたりとかなり型破りな女性です。これを気の強そうなキーラ・ナイトレイが演じていてぴったりなキャストだと思います。(wikiに本人の肖像画がありますが、本当に綺麗ですね。)

また親友のエリザベス・フォスター役のヘイレイ・アトウェルがキーラの平らな胸と対照的に肉感的で対比が上手いキャスティングだと思いました。
公爵役のレイフ・ファインズも変人っぷりが板に付いてて良かった(褒めてます)です。
ドミニク・クーパーはマンマ・ミーア!では若くて爽やかで格好いいと思ってましたが、本作では無駄に濃かったです。正直微妙です。でも彼が演じたチャールズ・グレイはとっても面白い人物です。
紅茶のアール・グレイは彼にちなんで付けられたというのwikiで見て知りました。元はジェントリの家柄だったのに、首相にまでなったのは凄いですよね。(と、思ったら貴族とジェントリは称号以外の特権的な差異は無く、初代の首相もジェントリだったそうです。)そして彼の”姪”イライザ・コートニーはセーラ妃の先祖にあたります。ジョージアナと今のイギリス王室は二重に縁があったのですね。
"姪"もwikiによると、母の死後このことを知ったとありました。このスキャンダルは表沙汰になってなかったんですね。wikiって色々分かって本当に便利です。まぁタマに間違ってる事もありますが・・・。

グレイ 映画では分らなかったけどwikiによるジョージアナ・キャヴェンディッシュの生涯。(ちょっとネタバレなので白文字です)※映画公式ではデヴォンンジャーと濁音ですが、wikiではデヴォンシャーとなってます。
17歳になる1日前に結婚したジョージアナは何度も流産し、26歳28歳で娘を産み、33歳で第6代デヴォンシャー公爵ウィリアム・ジョージ(1790 – 1858)を産んでいます。この第六代デヴォンシャー公爵は文字通り独身貴族で68歳で亡くなるまで結婚せず子供も残しませんでした。そのため第7代デヴォンシャー公爵は従兄弟が継いでいます。(彼が結婚しなかったのはジョージ三世の娘・メアリー王女(1776-1857、後のグロスター公妃)と結婚したがってたからとも書いてありました王女は14歳も年上だし彼女が後家になってもずっと待ってたんでしょうか?身分の高い女性を求めて独身だっただけって感じがしますよね。)
そして35歳でイライザ・コートニーを産んでいます。ちなみにチャールズ・グレイはジョージアナの従兄弟で7歳年下です。う~ん、チャールズ・グレイの優しげな肖像画を見ると、これ本当に純愛だったの?綺麗なお姉さんに誘惑されたんと違うの?って気がしてしまいます。人は見た目で判断しちゃいかんとは思いますが、肖像画は画家や依頼者の思惑入りだから見かけで判断しちゃいますけどね・・・。
というわけで、この映画の最大の弱点はジョージアナの経年変化が分らない点ですね。跡継ぎの子供がなかなか産まれなかったというのは分かってましたが、それが16年後だったとは思いもよりませんでした。そこがキチンと描かれていたら第5代公爵が世継ぎ世継ぎと騒ぐのも多少理解出来るように思います。長女が産まれるまでも9年経ってたとは映画だけじゃ分りません。最初から夫が変人で夫婦仲が良くないよりこの9年の間にこじれたように描いた方が、見てる方も納得しやすいのに、変に今の皇太子とダイアナ元妃に投影しすぎです。


ところで新婚の夜、公爵がハサミで洋服を切ってましたが、あれは何でしょうか?
能の衣装のように着付けるのに毎回縫い付けていて、脱ぐには糸を切る必要があるのか、新婚の儀式なのか、それとも公爵が変態さんなのか?誰か詳しい人に教えて欲しいです。

追記:親切な方がコメントして下さいました!感激です。本当にありがとうございます。
婚礼衣装はローブ・ア・ラ・フランセーズという様式の服で、着用の度にローブと胸当て部分を縫い付けるそうです。公爵は変態さんじゃなくて良かった~。
でも貴婦人も侍女も毎日大変ですね。服も縫い付けては解くのでは布地も痛みやすかったでしょうね。こんな面白い風俗をさらりと挟むとは、衣装関連は本当に面白い映画ですね。


監督・脚本:ソウル・ディブ
原作:アマンダ・フォアマンAmanda Foreman "Georgiana, Duchess of Devonshire"
出演:キーラ・ナイトレイ レイフ・ファインズ シャーロット・ランプリング ドミニク・クーパー ヘイレイ・アトウェル
上映時間:110分
日本公開日:2009年4月11日
公式サイト:http://koushakufujin-movie.jp/

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ドミニク・クーパーがウィロビー役です。

●原作はアマンダ・フォアマンの "Georgiana, Duchess of Devonshire"ですが、日本語訳は見つかりませんでした。他にジョージアナについての本、日本語の物があったら読みたいんですがそれも見あたらず・・・
Georgiana, Duchess of Devonshire
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(1999/06/07)
Amanda Foreman
The Sylph: Georgiana, Duchess of Devonshire (European Classics)
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(2007/09/13)
Jonathan Gross
Elizabeth & Georgiana: The Duke of Devonshire and His Two Duchesses
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(2002/12)
Caroline ChapmanJane Dormer


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