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2009/02/21

映画「チェンジリング」感想

クリント・イーストウッド監督アンジェリーナ・ジョリー主演のチェンジリング見てきました。
実話ベースなのに脚本が巧みでミステリーとしても非常に面白い映画でした。また誘拐されたわが子を諦めることなく捜し続けたクリスティンをアンジーが熱演していて、アカデミー主演女優賞にノミネートされたのも納得の演技でした。

チェンジリング (changeling)とはヨーロッパの民話で、妖精が人間の子供をさらった後に置いていく妖精の子供、取り替え子の事です。誘拐され五ヶ月後見つかった子供が別人だった実話の映画化ですが、アンジーはさすがに6人の子持ち、子供がいなくなったら母親がどうなっちゃうかをリアルに演じてて不安や悲しみがひしひしと伝わってきました。
誘拐から五ヶ月後子供が見つかったと連絡あるところでは、私も良かったねぇ~と同僚みたいに喜んでしまいました。そのあとの駅で私の息子じゃないと言ってるのに、逆に刑事に動転してるからですよと言いくるめられるのが凄く可哀相です。また、この取り替え子がどんな目的で嘘をついてるのかが分らずサスペンスやホラーもののように怖いです。

(ネタバレ含むので白文字にしています。)
そして体や歯の特徴から別人だと主張し警察に誘拐の再捜査を頼むと、警察側は誘拐されたショックで特徴が変ってるだけだとし母親が責任放棄したいだけだと責め立てた挙げ句精神病院に閉じ込めてしまいます。

警部や医師との会話は、あんなふうに尋問され心理的に圧迫されたらと思うと、とても恐ろしい場面でした。
ひゃ~、いくら何でもそんなの違法だろっと思うけど実話なんですね。しかも、市の公文書(市議会福祉聴聞会の記録)を廃棄処分されるに当たって読んだ脚本家によって掘り起こされたって経緯も驚きです。
この脚本が上手いのは、彼女は警察の腐敗と戦おうとしてるスーパーウーマンじゃなくて、単に自分の息子を捜したい母親だという点。だたそれだけを追い求めた結果多くの人を動かすというのが、一般人の私にも感情移入させてしまうんでしょうね。
特に最後のアンジーのセリフが良く、誘拐という悲しいモチーフを扱ってるのに、明るい気持ちで見終わる事ができました。『ミリオンダラー・ベイビー』で、最後どんよりした気分になったのとは正反対です。

それにしてもクリント・イーストウッドという人は凄い!というのを再確認させられた映画でした。監督の次回作『グラントリノ』も楽しみです。

この作品は、第81回アカデミー賞主演女優賞、撮影賞、美術賞ノミネートされてますね。
美術と衣装の時代考証がしっかりしてるお陰で、1928年のロサンゼルスの雰囲気が良く伝わってきました。
ルーズ・ウェストのドレス、釣り鐘型の帽子、ファーを襟と袖口にあしらったコートと、とても可愛いファッションでもっと色々見たかったです。まぁ母子家庭の母親がそんなに次々衣装変えたら変なので、仕方ないですが・・・。最後は流行が変っていて、コートのシルエットも変わり、帽子もつばがついているあたり、衣装で経年を現わしてて心憎い演出でした。
電話会社のローラー・スケートも、当時本当にやってたらしいです。今の感覚でみたら、可笑しいですが、当時は効率を求めた結果採用していたんでしょうね。
changeling

また脇役のJ・J・ジョーンズ警部(ジェフリー・ドノヴァン)の高圧的で野心家なところや、ジェームズ・E・デイヴィス警察本部長(コルム・フィオール)の責任のなすりつけ方も如何にも腐敗した機構らしい憎々しい悪役っぷりで、上手い脚本に良い俳優さんがプラスされると最強だなぁと思いました。
ただある登場人物は、個人的に悪役イメージが強い有名俳優さんで、いつかどんでん返しがあるんじゃないかと訝ってしまい素直にみられませんでした。

原題:Changeling
監督・製作・音楽:クリント・イーストウッド
脚本:J・マイケル・ストラジンスキー
製作総指揮:ティム・ムーア、ジム・ウィテカー
製作:ブライアン・グレイザー、ロン・ハワード、ロバート・ローレンツ
撮影:トム・スターン
美術:ジェームズ・J・ムラカミ
上映時間:2時間22分
キャスト:アンジェリーナ・ジョリー、ジョン・マルコヴィッチ、エイミー・ライアン、コルム・フィオーレ、ジェフリー・ドノバン、マイケル・ケリー


尚、この誘拐犯人についての記事はここが参考になりました。逮捕のきっかけは映画と多少違っています。
殺人博物館~ゴードン・スチュアート・ノースコット
http://www5b.biglobe.ne.jp/~madison/murder/text2/northcott.html

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発売日:2009年07月17日
アンジェリーナ・ジョリー、ジョン・マルコヴィッチ

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関連記事:
イーストウッド監督、映画「グラン・トリノ」感想
アンジェリーナ・ジョリー出演・映画「ウォンテッド」のメイキング
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Comment
私もこの映画、先日Blu-rayでみたばかりで、記事を書いていますので、ぜひTBさせてください。

なんとなく、言い方は違いますが、Lifeonmarsさんも私と殆ど同じことを、この映画で感じられたのでは、と、思いました(ついでにMillion Dollar Babyでも)。

ジェフリー・ドノヴァン、私は一発ぶんなぐってやりたくなりました。でもほんとにぶんなぐったら精神病院へ入れられちゃいますものね…。

コルム・フィオールはStorm of the Centuryのときに「すんげぇ上手な人だなぁ」(言葉が悪くてすいません)とたまげてしまった経緯があります。こういうよい映画でまた出会えてうれしいです。

Angelina Jolieは「クリントが監督していなきゃ、もう映画に出る気は起きないわ。」と豪語していました。ボーナスのメイキングで見たのですが。クリントは「アクション!」と言わない監督で、カメラをスタートするとき、"Whenever you're ready."と俳優に優しく言うのだそうです。だから「人間」から「俳優」への切り替えが徐々に出来て演技しやすいのだそう。子役陣が監督を絶賛してました。

「グラン・トリノ」はおそらく俳優としては引退作品となりそうですね。こちらもDVDになってから見るつもりです。
>LimeGreenサマ
私もあまりの偶然にびっくりしましたが、本当に似た感想を持ったようですね!
実は先ほどSMAPの稲垣吾郎さんもほぼ同じ感想を言われていて見ながらついニヤニヤしてしまいました。
これは本当にヒドイ話ですね。警察ってヤクザと紙一重っていうけど、そうなんだな~と思いました。

http://princesschu.blog23.fc2.com/blog-entry-639.html
>チュチュ姫サマ
本当ですね。今では考えられない酷い捜査方針・対応ですよね。
このクリスティン・コリンズが戦ったお陰で、世論も動き州の法律も変ったそうですね。そういう積み重ねの上に、今私たちが享受してる「普通の暮らし」があるんだな~と思いました。
約80年前の事件ですが、もし自分や周りの人が同じ立場だったら彼女のように戦えたかと考えさせられました。

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 というタイトルのホラー映画が昔あったけれど(そして中々の名作でもあったけれど)、こちらは全くのドラマ。しかも本当にあった出来事に基づいて(というかかなり忠実に再現してもいる様子)作られた、ClintEastwood監督作品。主演はAngelinaJolie。こちらでは2月17日...

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